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2023.11.10

技術紹介

LINE STRIPER 応用事例:工業用フィルムの微小なうねりを検査可能な卓上型検査装置

■特徴

【微小なうねりを可視化】 

工業用フィルムは、日本の産業において極めて重要な役割を果たしています。スマートフォンのディスプレイに使用される光学フィルムから、電子部品の製造に不可欠な基材フィルムまで、その用途は多岐にわたります。
近年、資源の効率的な利用と環境への配慮から、工業用フィルムの薄膜化が進展しています。しかし、薄膜化に伴い、フィルムの表面に微小なうねりが発生しやすくなり、これが最終製品の品質に影響を及ぼすことが課題となっています。さらに、問題となるうねりは非常に微細で、数十μmのスケールで発生するため、従来の手法では定量的な計測が難しい状況でした。
このため、私たちは工業用フィルムの微小なうねりを短時間で可視化し、効率的に検査するための新しい装置を開発しました。

この装置を使用する際には、検査したいフィルムを検査ステージにセットし、計測ヘッドでフィルム全体をスキャンします。このスキャン作業は数秒で完了し、その結果は曲率カラーコンターで視覚化されます。これにより、特別な技術や知識を必要とせず、誰でも簡単にフィルムの微小なうねりを視覚的に確認できるようになります。
本革新的な装置により、工業用フィルムの品質管理と製造プロセスの向上が実現し、産業界全体における効率と競争力の向上に寄与することが期待されます。

■測定原理

独自に開発したMR法(Mesh Reflection)にて歪を計測します。
対象物にスリット照明を映し込み、照明のゆがみ量から曲率を算出します。
本手法は、AFM(原子間力顕微鏡)などで使用されている、光てこの原理で歪を増幅して計測するため、一般的な3D計測機に比べ高精度です。

■装置仕様

【面歪スキャニングセンサーLINE STRIPER】