検査とは、製造工程のどのタイミングで行うのが正しいのでしょうか。
「自働化」の考え方から見ても、後工程より前工程で良否を判定し、発生した不良をなるべく後工程に流さないようにするべきでしょう。
そうは言っても、信頼性とは、予期せぬ出来事で失われてしまうもの。通常気を付けていればありえないような不良が、不測の事態の積み重なりによって起こる場合もあります。また、必ずしも一工場のラインに製造から完成までの工程が含まれているわけでもなく、そうなると、適材適所、要所要所での検査ポイントを設ける必要も出てきます。
八光オートメーションが開発した表面検査装置は、一般的な3D計測器では計測困難な、10um以下のひずみを計測することができます。計測結果はカラーマップで表示されるため、発生箇所が一目瞭然になります。
ここでは、自動車ドアパネル加工の前工程と後工程について、それぞれのシーンにおいて活用いただける表面検査装置についてご説明します。
前工程では
自動車ドアの金型テスト時は、より原材料に近い状態であり、加工物の表面処理が行われていないことが多いでしょう。
SPHYRNAは、あまり光沢のない対象物の塗装ブツや、表面ひずみ等の微小凹凸を検出することができます。
また協働ロボットとの組み合わせにより、計測したい箇所を事前にティーチングし動作させることで、より様々な位置関係での表面検査が可能です。
後工程では
最終出荷前のドアパネル検品時には、表面加工が行われており、検査対象に光沢がある場合が多いでしょう。
LINE STRIPERは、対象物にスリット照明を映し込み、照明のひずみ量から曲率を算出することで、従来の手法では計測困難な微小ひずみを高精度に計測できます。
LINE STRIPER最新バージョンでは、これまで計測困難だった拡散反射や反射ムラのある対象物でも計測が可能となり、検査シーンが広がりました。
またオプション機能にて、3D-CADデータと実物の計測データの差分表示も可能です。それにより、設計値と加工値の比較が簡単に実現できます。
データの合成・回転機能
これまで熟練検査工が目視検査していたような微小ひずみを、定量的かつ連続でチェックするために。
LINE STRIPER最新バージョン(4.0)及びSPHYRNAでは計測データの合成・回転機能が追加され、ワーク全体の状態を把握することが容易になっています。
適切な検査、そして適切な生産性向上のため、八光オートメーションの表面検査装置を、ぜひご活用ください。
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